猿田彦大神

 

 江戸時代の享保2年(1717年)に造られました。安山岩製で角型。「猿田彦大神」という字だけが彫られています。筑後地区に数ある猿田彦大神塔の中で、岩戸山太神宮境内にある元禄2年(1700年)につくられたものについで、3番目に古いものです。

 『人の体には三尸(さんし)という虫が住んでいて、庚申(かのえさる:60日に一度来る)という日の夜にその虫が天に昇り、その人が悪いことをしたのを天の神様に言いつけるから、その日の夜は眠らないで、静かに過ごさないといけない。』という言い伝えがあり、人々はみんなで集まってその夜を過ごしていました。

 これが庚申信仰で、そのご本尊が猿田彦大神とされています。

 猿田彦大神にはもう一つの性格があります。

 道の守り神、旅の守り神とも考えられており、道路の辻などに祀られることが多い神様です。久泉の場合も庚申信仰よりは道の守り神としての性格が強いようです。平成29年(2017年)には、この塔が作られて300年という節目の年を迎えています。